「暑さ寒さも彼岸まで」とは言うものの、急に温度が下がり、冷たい雨となったかと思えばまた暑くなり.....まだまだ気の許せないお天気続きですね。
こんにちは、土曜日フラワー/ホーム担当の大場です。

先週、遅い夏休みを取り、遥か西の彼方、念願の地へ行ってきました。

魅惑の国へ

この写真でお分かりの方はすでに行かれたことのある方か、ご興味のある方ですね。

はい、北アフリカ、モロッコです。
日本からは直行便がありませんので、中東かヨーロッパ経由で行きます。
今回私はドバイ経由でカサブランカへ、19時間の旅です(遠-い)。

日本の約1.2倍の面積のモロッコ、大西洋に面した国土のほぼ中央には北から4つの山脈が走っていて、北西部は平野の穀倉地帯、南東部は砂漠とオアシスです。
砂漠の国ってイメージありませんでしたか?

モロッコには9つの世界遺産があり、このうちの7つの世界遺産を巡って来ましたので、皆さんにも少々ご紹介させて頂きますね。

さ、モロッコの旅へ、ともにでかけましょう!

写真はモロッコ最大のモスク・ハッサン2世モスクで、カサブランカの大西洋に面した広大な敷地にベージュとグリーンのモザイク模様が美しく、200mのミナレットの高さは世界最高だそうです。

 
世界遺産①「ラバト」
モロッコの首都「ラバト」。新旧が混在する行政都市。近代都市と歴史的都市が共存する都市として2012年世界遺産に登録。

【世界遺産】「ハッサンの塔」
1195年ムワッヒド朝のヤークブ・マンスールがモスク建設に着手したものの4年後に死亡したためミナレットは未完のまま。ムーア様式の代表的な建築物。

 
【世界遺産】「ムハンマド5世の霊廟」
ハッサンの塔と同じ敷地内。フランスから独立を勝ち取った元国王ムハンマド5世の霊廟。
真っ白な建物はモロッコ独特の建築技術と彫刻が美しいが、廟内のモザイク、天井、ステンドグラスは廟内とは思えぬほどきらびやかで美しかった。
ムハンマド5世の霊廟出入口前の守衛。左右に2人います。
世界遺産②「ティトゥアンのメディナ」
1997年に世界遺産に登録された「ティトゥアンのメディナ」
ティトゥアンは15世紀にヨーロッパのイベリア半島から逃れてきたイスラム教徒とユダヤ教徒によって築かれた町。白い家並みが美しい街。

メディナとは旧市街のこと。モロッコの町は7世紀にアラブ人が入ってきた時に造られたメディナ(旧市街)と19世紀になってその周辺に発達した新市街に分かれています。メディナこそモロッコらしい!
スーク(市場)へ
細長い路地に日用品、食料品、肉、魚、野菜、果物の他、貴金属や陶器など、所狭しと軒を連ね、買わずとも楽しい。
黄色いのはメロン。みずみずしく美味しい。ほぼ毎日食べた。
イチジク。小ぶりだが甘くておいしい。
野菜も豊富で色も美しい。
モロッコといえば、この丸いパンが特徴。
青い町「シャウエン」
二つの山の山肌にへばりつくように広がる町。二つの峰が2本の角のように見えることで、アラビア語で“角”を表す言葉「シャウエン」から名づけられたそうだ。でも正式には「シェフシャウエン」。
半分?いえ、全部青い!
壁も階段も・・・
かわいいかごバッグ
バブーシュ、革製品
何気ない壁のモザイクもおしゃれ。町の至る所でいろいろな模様のモザイクが見られる。美しい。
世界遺産③「フェズのメディナ」
1200年続く世界最大の迷宮都市「フェズのメディナ」は1981年世界遺産に登録。
モロッコ最初のイスラム王朝の都。

【世界遺産】ブー・ジュルード門
メディナの入口にあるフェズ最大の門。門のアーチから見える2つのミナレットは、シディ・ルッザース・モスクとブー・イナニア・マドラサ(神学校)【世界遺産】。
この門、表と裏で模様の色が違います。

メディナ内は、迷宮、迷宮???
ブー・ジュルード門、裏側
表の模様
裏の模様
王級の建物。美しい。
金銀製品。模様は下書きなし。職人さんの頭の中だけで模様が完成。素晴らしい!
モロッコといえば、ミントティー。
一般のお宅で頂きました!
パン焼き工房
昔ながらの皮のなめしと染色が行われているタンネリ・ショワラ
フェズといえば、陶器。フェズブルーと言われる青いものが特徴だが、カラフルな色合いも多い
世界遺産④古都「メクネス」
現在も続くアラウィー朝の元都。
1996年世界遺産に登録。
メクネスのまたの名は、「オリーブのメクネッサ」の意味を持つ「メクネッサ・ザイトゥーン」。その名の通り、オリーブ畑が多く見られました。

写真は【世界遺産】グラン・モスク。スークの真ん中にあって、グリーンのタイルのミナレットは目印。
世界遺産⑤「ヴォルビリスの考古遺跡」
古代ローマ遺跡「ヴォルビリスの考古遺跡」。1997年世界遺産に登録。
モロッコにローマ遺跡?と思う方もいらっしゃると思いますが、紀元前40年頃、この辺りはローマの属領で2万人っもの人が住んでいたとか。シルクロードのロマンが広がります。実際には紀元前1世紀頃町がすでに建設されていたのです。
町があったというだけに、この辺りは肥沃な土地で、オリーブ、果物、ブドウ畑、常緑樹など緑あふれています。
遺跡の中で風を浴びながら目を閉じると、華やかなローマ時代が蘇って来るような。。。。。
町の西ゲート、カラカラ帝の凱旋門
柱跡の上に、コウノトリの巣。
モロッコ、コウノトリが多く、至る所で。
モザイクもはっきり
コウノトリが好きなマイマイ(カタツムリ)
モロッコのスイス? 「イフラン」
標高1650m、冬場は雪も降り、王族の方々もスキーに来られるというところ、イフラン。
決して、三越ではありません。その昔アトラスライオンが生息していたということからアトラスライオンの像があります。
姫リンゴ?
イナゴマメ。中の豆はクラッシュして食べるそうです。
マロニエ
砂漠へ
夜明け、5時にホテルを出発し砂漠へ。まだ星空の中、ラクダステーションでラクダに乗り白々と明け行く砂漠をユラリ、ユラリ・・・
ラクダの乗り心地は悪くない。が、私の乗ったラクダ君、下りが弱いようでズルズルっといくところが可愛くて堪らなかった。
モロッコを含む北西アフリカは一般的に「マグレブ」(=「西方」「日の没する大地」)と言われているが、ここ砂漠は朝日も夕日も。
ラクダ使いの人は一人で4頭を。ラクダはみんなおとなしい。
砂絵を描くラクダ使いの人
私たちの担当だったラクダ使いのおじさん。
日本語はできないけれど写真を撮ってくれたりサービス精神旺盛な面白い人でした。ありがとう!
見渡す限り赤い砂。徒歩は無理だわ。ラクダ君に感謝。
彼もラクダ使い。
ロッククライミングの聖地「トドラ渓谷」
岩壁が目の前に、背後に。迫りくる岩壁に圧倒されます。
先の大雨で川の水も濁り、崖崩れでレストランも閉鎖中。
欧州のクライマーがトレーニングに来るという知る人ぞ知るロッククライミングの聖地。ビギナーコースからプロフェッショナルコースまでコースも多彩らしい。
ここに来るカスパ街道の景観も美しい。途中のオアシス。
世界遺産⑥「アイト・ベン・ハッドゥのクサル」
ベルベル人の歴史が伝わるクサル(カスパ化した村)。1987年世界遺産に登録。
7世紀、アラブ人がモロッコに進出してくると先住民のベルベル人たちはその支配から逃れるためにアトラス山脈を越えてオアシスにカスパ(要塞)を築いて移り住んだという。その中でも最も美しいといわれている。
現在でも5~6世帯が住んでいる。
アラビアのローレンスやハムナプトラなどの映画撮影にも使われたとか。
頂上より対岸。
だいぶ傷んできているので、対岸に移り住んで新村ができている。
クサルの中は細長い崖の道が続いている。
どこでも見られる「ナツメヤシの木」
ナツメヤシの実。黄色く熟したら収穫し簡素させて食べます。
やはり、オリーブの木は多い。
世界遺産⑦「マラケシュのメディナ」
1985年世界遺産に登録された、モロッコ最大のスーク「マラケッシュのメディナ」。
原宿のような賑わいで、大道芸人あり、屋台街あり、スークあり、で・・・
人人人・・・エネルギッシュな町。
【世界遺産】クトゥピア
マラケシュのシンボル。イスラム教のモスク。
神学校と礼拝所も併設されていて、非イスラム教徒は入れない。
団子三兄弟?
ミナレットの3つの玉は、現世、来世、神の世を表しているとのこと。
また、矢印のような指針は、お祈りの方向を指しているとのこと。
スークの中はまさに迷路状態。
細い道が縦横無尽に・・・
お店に見とれているとアララ、戻る道は?なんてことも。
水売りのおじさん。
猿回しのおじさんや蛇使いも・・・
写真撮られるのわかるとチップを要求されるので隠し撮り。
スークにお買い物?色鮮やかな衣装の女性たち。
マジョレル宮殿
1920年フランスのアール・デコの画家ジャック・マジョレルが造園。彼の死後デザイナーのイブ・サンローランが買い取って修復、経営。園内にはヤシ、バナナ、ブーゲンビリア、様々なサボテンなどが心癒してくれる庭園。園内のコバルトブルーの建物は「マジョレル・ブルー」と呼ばれ、アトリエだった場所は美術館になっている。
【世界遺産】バヒア宮殿
19世紀後半、当時の大宰相の私邸として建てられた宮殿。4人の妃と24人の側室が共に住んでいたといるから驚き!どの部屋の装飾も色彩鮮やかなタイルとアトラスシーザー材の天井の細密画、ステンドグラスや壁や柱の彫刻も美しく、アルハンブラ宮殿にも劣らないといわれる所以がわかるよう。眩いくらい美しい宮殿。
さて、如何だったでしょうか?
駆け足の旅でしたので次回行ける機会があればゆっくり滞在できればもっと魅力を感じたいと思いました。
建築、モザイクなど美しい装飾、緑豊かで野菜、果物の美味しいところでした。
長い旅をご一緒頂きありがとうございました。シュックラン!

ではまたお教室で。
歳時記
9月24日 十五夜
10月21日 十三夜

十三夜は日本特有のお月見。
十五夜だけ見るのは片身月といって、忌み嫌ったとか。
両方見るのが日本の粋。
さ、お団子食べながらお月見しましょ。